Highlife

Highlife

Released
Type
EP
  • Airwaves (6:50)
  • Highlife (5:29)
  • New Lost Generation (2:39)
  • Clean (6:59)
  • I Come and Stand at Every Door (3:54)

Lyrics

Airwaves

ああ どうか
変わらずにいてくれよ
ただそっと揺らぐ
幻はまだそこに見える

ああ そうか
変わらない僕たちを
いつもそっと撫でる
ほころんだ音像に気づく

ああ そうさ
僕たちは染まらない
まだずっと陰る
この場所の先の方を見てる

※ 後年に日本語で書き直したバージョンのテキスト。

Highlife

Instrumental

New Lost Generation

Instrumental

Clean

Instrumental

I Come and Stand at Every Door

The Byrds cover song written by Nâzım Hikmet

From the album “Fifth Dimension” (1966)

Intro

『Highlife』は、otomが2004年5月15日にリリースしたEP作品。ささやくような歌声をフィーチャーした1曲と、アンビエントやドローン要素を含むインストゥルメンタル3曲、そしてThe Byrdsの楽曲カバーで構成されている。全体を通して、静かで淡く、どこか浮遊感のある空気が漂う作品。 冒頭曲『Airwaves』は、otom自身が特に気に入っている楽曲のひとつで、ドローン・ポップ的な質感が色濃く表れている。4曲目の『Clean』は、今作に先駆けてリリースされた1stアルバム『November Morning』(2004)に収録されている『Deep Clean』の別バージョンにあたる。

Note

『Highlife』は、ギターの残響、リバース処理された音、ループするフレーズを中心に構成されたEP。ドラムやベースで基礎を支える一般的な楽曲とは異なり、演奏や編集による音の反復と重なりがリズムを形づくっている。 収録曲は、アンビエント/ドローンを感じさせるトーンのサウンドを軸に制作されており、曲ごとに音の配置や密度が異った構成。ボーカルは一部の曲に限られ、楽器の音や音像の変化が楽曲の進行を担う。 本作では、派手な音数や急激な展開は用いられておらず、静かな音の積み重ねによって各曲が構成されている。

1. Airwaves

『Airwaves』は、本作EPのオープニングを飾るトラック。残響感のあるディレイとリバーブをまとったギターのフレーズから始まり、アンビエントやドローンの要素を感じさせる音像が、夕焼けを写したジャケットを思わせる穏やかな情景が広がっていく。ドラムなどのリズム楽器は使われておらず、重なり合うギターのフレーズのみで静かに展開される。 やがて、密やかなトーンのボーカルが加わり、癒しを感じさせる主旋律とギターのソロがゆるやかに絡み合っていく。 Windy & Carlのような楽曲をイメージして制作された一曲。

2. Highlife

『Highlife』は、EPのタイトルを冠したインストゥルメンタル曲で、前曲『Airwaves』から途切れることなくつながって始まる。ギターやドラムの音をリバースさせ、切り貼りするように編集したノイズがループし、楽曲のリズムを形づくっていく。 その上に、深く荒々しい質感のギターによるロングトーンが重なり、やがてピアノのリバースループが加わる。終盤では、アコースティックギターのリバースとフィールドレコーディングの音が静かに重なり合い、次の曲へつながる。

3. New Lost Generation

『New Lost Generation』は、シューゲイズ的なギターサウンドを軸に展開する、短いインストゥルメンタル曲。ドラムは使われておらず、アコースティックギターのストロークに、エレクトリックギターのテープフラッターのように揺らぐドローン状の音が重なり、浮遊感のある空間を描き出していく。 やがて、ボイスによるスキャットのループが加わり、楽曲はより曖昧で夢見心地な表情へと変化していく。

4. Clean

『Clean』は前作、1stアルバム『November Morning』に収録されている、深い音像と浮遊感のあるボーカルが印象的なアンビエント・ソング『Deep Clean』のインストゥルメンタル・バージョン。本作では、残響に包まれていた原曲とは異なり、ディレイやリバーブを排したドライな音像が際立っている。 太く芯のあるレスポールのギターフレーズが重なり合い、ハーモニクスと音叉のリバースサウンドによるループが一定のリズムを刻む。やがて、音のレイヤーではなく演奏そのものによって強度を増していき、最後にオルガンが加わることで楽曲は静かに締め括られる。

5. I Come and Stand at Every Door

『I Come and Stand at Every Door』は、本EPにおいてボーナストラック的な位置づけながら、サウンド面では他の楽曲と共通した色合いを保っている。The Byrdsが1966年に発表したアルバム『Fifth Dimension』収録曲のカバーの一曲。 ストロークを中心に、残響処理されたドローン的なギターサウンドと、遠くから聞こえてくるようなボーカルによって構成され、原曲とはまったく異なる音像へと再構築されている。終盤では、E-Bowによるロングトーンとコーラスが重なり、鎮魂歌のような趣を帯びながら静かに幕を閉じる。

Outro

『Highlife』は、ギターの残響や反復するフレーズによって空間が満たされたEP。控えめに配置された音の重なりが、静かな時間の流れをつくり出していく。初期otomの感覚が、そのまま音として刻まれた一作。お楽しみください。

『Highlife』はBandcampで配信中。高音質版の購入も可能です。